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第二章 1話:悪食の反省会

(ピコン♪)

「新着メッセージあり」

『【主人公】、お疲れ!』

『早速だけど、これからのこと
みんなで話し合わない?』

ホームで合流だね

『ええ、待ってるわね』

『それじゃ、また後で!』

 

"『The World:Re-vice age』
>LOG IN......SUCCESS!"

『Welcome to The World』

 

~ホーム~

 

あら、【主人公】さっそく来たわね

お疲れ様です♪

おつ、だよ……

どもども~♪

おじゃましとるよ~

みんな、おつかれ!

みんな来た……へへ……

さて、これからどうする?

どう、と言われても……

外で冒険すれば、この前みたいにこの子が
変なモノを食べてしまうかもしれないわよ?

食べてると決まったわけじゃないですけど……
たしかに少し冒険は控えた方が良いのかも

うちは、ちょっと用事があるっちゃんねぇ~

そっか……じゃあ、私もヨシノにつき合おうかな
また、遊んでくださいね♪

遊んであげなくもない……

またね

あ、アルジェちゃんの事は黙っておきますから
ご心配なく、です♪

(こんな美味しいネタ、よそで教えたら損だし¥)

(そうやねぇ~¥)

まったね~♪

じゃあ、私たちは怪物と出会わないように街から
出ないようにしておきましょうか

そうだ、ついでといってはなんですが、アルちゃんに
街を案内してあげたいです

アルちゃん……?

まぁ、それはいいですけど……
街の人をパクリといかないわよね……?

おなか、だいじょうぶ……

と、言ってるみたいだし、どうですか?

いざとなったら、その時は……ふふふ

うぅ……

 

◆ ◆ ◆

 

……?

(ぼそぼそ)

心なしか、アルジェへ注がれる視線を感じますわね

アルちゃん、冒険者っぽくないですからね……

冒険者じゃないと、こんなに目立つなんて
思いませんでしたわ……

アルジェ……めだつ?

そうねぇ……
アルちゃんが、カワイイからかなぁ?ふふふ

ちょっと親バカっぽい……

きょろきょろ……

あーっ……

(とてとてとて……)

あら、どうしたのいきなり走り出して?

放っていても危険だわ、追うわよ!

(じーっ)

な、なんだこの子……

……わるいコだ……

ちょっ、な、なに言ってんだ!

わるいコは、めっ、だよ……

わわわーっ!?

ダメよ、アルちゃん!

むぎゅ……

な、なんなんだ、まったく……

(そそくさ)

ふぅ……どうしたの、アルちゃん?

わるいコ、いた……
めっ、だもん……

悪い子……?

もしかして……

(たったった……)

マルタまで行っちゃったわ……
どういうことなの?

さぁ……何か、気がついたのかしら

行かなきゃ……

(とてとてとて……)

あっ……どうします?

行くしかないね

そうね……
まったく、街にいてもなかなか刺激的ですこと!

おぉっと姉ちゃん、この先に何の用だぁ?

あまりウロウロされると、ちょっと困るんだがねぇ

もう、何だってこんな時に……

力づくで押し通る!

でも気をつけて……
「カウンター」が得意な「重装」の戦士が多いわよ!

「近接攻撃」では「カウンター」を受ける危険が高い
ですね……

でも「呪紋」攻撃なら「カウンター」されないわ、
覚えておいて!

 

◆ ◆ ◆

 

なんなの?
この辺り、不審なヤツら多すぎよ!

見失ってしまいましたね
二人とも大丈夫かしら……

マルタがついているから大丈夫

そうね、
ああ見えて、マルタはしっかりしてるし

この辺り、人気が少ない区域ですね……

悪そうな連中も多そうだわ
急ぎましょう!

あ~っと、お急ぎのとこを悪いんだが、
ちょっといいか?

な、なんなの!?
お察しの通り、急いでるんだけど!

すまん、俺はサンシローって者なんだが、
あんたたちも人探ししてるみたいだったんでな

俺が探してるヤツをついでに見かけなかったかと
思って声をかけたんだ、スマンな

そっちが探してる人って?

ああ、背は低くてうるさいガ……女の子だ
あんたみたいな金髪で同じような髪型だな

私みたいな?
それで声をかけたって事なのかしら?

まぁ、そんなところだ

うーん、ちょっと見なかったわねぇ

はい……女の子はたしかに探していたので
目にしたら覚えてると思います

そうか……この辺りにはいなさそうだな

私たちは銀髪のふたりの女の子を探してるんですが
見かけませんでしたか?

あぁ、一人はメガネをかけてたな……

たぶん、それだわ!

だったら、このすぐ先で見たぞ
走ったらすぐに追いつくと思うが……

やっぱり、引き留めたのはマズかったな
……すぐに行ってやってくれ

はい、ありがとうございます!

 

◆ ◆ ◆

 

あっ、二人ともいたわ!
こんな人気の無いところまで来て……

なるほどです……
(コクリ)

です……
(コクリ)

一体、どうしたの?

たぶん非合法の装備を持ってる……

非合法呪紋がかかってるっぽい、
強力な装備がありそう……

めっ、です……

(すたすた)

あっ!

あっ、さっきのガキ……!

わるいコを、出すの……

まさか……あの指輪の事か?
なんで、バレたんだ!?

このマルタ様が、全部お見通し……キリッ

気づいたのはアルジェでしょ!

はやく、出すの……!

くそっ……オイ!
やっちまうぞ!!

(ザザッ)

(ザザッ)

へっへっへ……
運が悪かったな、お嬢ちゃんたち!

やめるんだ、チンピラども!

うるせぇ、俺たちに探りをいれようと
したことを後悔しやがれ!

ああ、結局こうなるのね……

アルちゃんをいじめたりなんか
させないわ!

「スタン」攻撃をしてくる「軽装」の敵が多い……

「魔装」の私は「スタン」しやすいから
気をつけないとダメだよー……

「魔装」は「軽装」の「スタン」攻撃に注意ね!

 

◆ ◆ ◆

 

ひ、ひぃ!

わるいコは……

あっ!

人を消滅させるつもり!?

めっ!

(パキィ!)

ああっ!
大枚はたいて手に入れた指輪がぁ……

指輪だけ、壊したのね……ふぅ

けぷ……まず

まずいんだ……

悪い事をした訳じゃないけど、早くこの場を
離れた方が良いんじゃないかしら?

そうですね……行こう、アルちゃん

うん

 

……

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