~数分前~
DD、あなたにはこのまま泣き姫を追ってもらうわ |
どういうこと? |
足止めしてる連中が、意外に苦戦してるらしいわね |
好きにすれば……私は泣き姫にしか用はない |
そうね……うちの者を何人か連れて行っていいわよ |
私の邪魔をしなければ、それでいい…… |
フフ……勘違いしないでもらいたいのだけど |
こちらもそうしてくれた方が楽だから協力してるの |
ハッキリそう言ってくれた方が、いっそ分かり易くて |
ええ、幸運を祈っているわ……フフフ |
◆ ◆ ◆
DDさんに追いつく前に、ひとつ気になることが…… |
アルジェのこと? |
ええ、以前アルちゃんがパニック状態に |
あの時アルちゃんが突然パニックになったのは |
アルジェ、わからない……おぼえてない |
こればかりは怖いけど、また会ってみなけりゃ |
予想通り、魔物が来たよー…… |
蹴散らして行くぞ! |
◆ ◆ ◆
もし、またDDさんに追いついた時にアルちゃんが |
アルジェ、ここは我慢だ! |
がまん……? |
そうやって、成長していくのだよー…… |
おぉ…… |
GRRRRR……
その前にこいつらを排除しないとね! |
◆ ◆ ◆
そうだ、アルちゃん |
ううん……知らない…… |
本当の名前かどうか分からない |
妙な言い回ししてたもの…… |
怪しすぎるー…… |
あの人なら、アルちゃんがパニック状態になった原因を |
泣き姫とDDをどうにかしたら、後で考えましょ? |
そうだね |
◆ ◆ ◆
……うーん |
どうしたの、マルタ? |
誰かに見られてるようなー…… |
デスどもが潜んでる……? |
冒険者狩りの専門家らしいから、隠れるのは |
あれ、じゃないかしら……? |
GRRRRRAAAAA!!
んー…… |
◆ ◆ ◆
あそこ…… |
助けないと! |
な、なんだお前ら!? |
あなた、魔物にやられたんですか? |
はっ……お察しの通り、魔物にやられたのさ |
お前たちを足止めするつもりだったが、 |
もう、引き上げた方がいい |
言われなくても、戦う余力は残ってない…… |
じゃあな、DDは独りで……あっ!! |
(ドガッ!!!)
GRAAAAAAAAAAAAAA!!
くそ……ついてねぇ…… |
さらば、知らない人…… |
◆ ◆ ◆
さっきのデスさんの話だと、DDさんは本当に独りで |
なんて無茶な…… |
まったく……泣き姫相手に、独りなんて無理よ |
GRAAAAAAAAAAAAAA!!
せめて骨は拾ってやろー…… |
◆ ◆ ◆
あっ! いたわ、DDよ!! |
間に合いましたね…… |
お前たち、わざわざ邪魔しにここまで来たの……? |
敵になるつもりはない! |
敵かどうか、決めるのは私でしょ…… |
待って下さい、それでも私たちは…… |
GRRRRRRAAAAAAA!!!
くっ……デスイーターのヤツらは、さっさとリタイア |
下がってて! |
ふざけないで……こんな魔物程度、敵じゃないわ |
じゃあ、勝手に戦わせてもらうわね! |
何ですって!? |
そんなケンカは後にしてー…… |
◆ ◆ ◆
GRRRRRRRRR……!
わるい子は……さよなら |
(ヒュウッ)
けぷぅ…… |
その子……アルジェ、とかいったわよね |
えぇと……その…… |
泣き姫と同じくらい、得体が知れないわね…… |
大切な仲間だ |
ふん……まぁいいわ |
私に協力する、と言ったわね…… |
アルジェは渡せない |
じゃあ、交渉は決裂ね…… |
【主人公】 さんの言う通り、 |
だから、みんな一緒に行きませんか? |