~都内中学校教室~
……で、あるからして、最初のネットワーククライシス |
(ヴーン……)
(えっ……こんな時間に“Kataroo”にメッセージ? |
「新着メッセージあり」 |
(ピッ……)
『まだ泣き姫と戦わないのか?』 |
えっ……! |
うん……?今のは誰? |
はい…… |
あぁ……田村美佳(たむら・みか)か…… |
あ……いえ……何でもありません |
そうか、では授業を続けるぞ―― |
…………
(クラスの人たちは何の反応もなし、か…… |
(別にどうでもいいか、それはお互い様だし…… |
(たぶん昨日、シャノンが言ってたあのメッセージと |
(セキュリティが甘い、とか言ったけど |
(まぁ『マルタ』としては良いネタかもねー……) |
◆ ◆ ◆
~ホーム~
というわけで、うちにも来たよ…… |
笑えなくなってきたね |
やっぱり、あのデスイーターのやつら…… |
私の次は、マルタですか…… |
そのメッセージに返答はしたの? |
そんな怖い事しないよ…… |
仕方ないから泣き姫を探す? |
今日の騎士団との狩りで、運が良ければ |
騎士団の方と約束してますし、 |
~氷雪地帯~
よくぞ参られた! |
ええ |
うむ、趣向を変えてみたのだが、いかがだろうか? |
クールなチョイスだね! |
そしてこの【主人公】のドヤ顔だよ…… |
気に入って頂けたようで、私も嬉しいよ |
それよりも、効率よく戦いませんか? |
そうですね、せっかくタカハさんが来て下さって |
おお~…… |
◆ ◆ ◆
いつもせかすようで、申し訳ありません |
こちらこそご丁寧にありがとう |
これを機にお互い協力して精進できればと |
はい、よろしくお願いいたしますね♪ |
おっ!あいつらは……へへっ! |
今日は運がイイぜ…… |
……りょーかい |
……はいはい |
誰かに見られてるような…… |
むむ……? |
どうかしたか、【主人公】、それにゼクセル? |
いや、気のせいであった! |
◆ ◆ ◆
いつもと違う方と肩を並べるのは、やはり新鮮です |
冷静に戦うんだね |
闇雲に剣を振るっても勝ちは得られませんから |
それが私の流儀です…… |
クール美少女剣士…… |
……何でこっち見たの? |
◆ ◆ ◆
いつもと違う、といえば…… |
ふぇ……? |
確かに、か弱き少女を護りながら戦うというのは |
これもまた修行だね |
なるほど、【主人公】たちの連携力や |
うん……みんな、つよいよ…… |
そのようだ |
GRRRRR……
私は迷わず、目の前の魔物を斬り伏せるだけ…… |
◆ ◆ ◆
そういえば、タカハは剣道をやってるんですって? |
そう、それとは別に週に四日は道場通いで…… |
サムライガールだね |
そんな風に呼ばれたことはないけど…… |
かっこいいね…… |
あ……ありがとう…… |
タカハは騎士団でも有数の使い手だからな |
ええ、そうみたいね |
お世辞を言われても、技は磨けませんよ |
少々、固いところもあるがね |
◆ ◆ ◆
……キョロキョロ |
何か気になる事でも? |
大したことはないぞ? |
まぁ、それなりに魔物は多いみたいね |
うむ……愉快な敵が出そうだと思ってな? |
はうー……? |
……今、あの青い鎧の女と目が合ったような |
けっこう離れてるし、気のせいでしょーよ |
うるせぇ、お前らは黙ってついてくりゃイイんだよ! |
わかってるわよ、バリゾーさん |
◆ ◆ ◆
琥珀の騎士団の人とは、今のところ三人としか |
否、今のところおよそ5名といったところか |
あとのおよそ2名は? |
時間がなかなか合わなくてな……ハハ |
笑い事じゃないんじゃない!? |
まだ会っていない者にも声をかけて、 |
どんな厄介さんが来ても、もう驚かないよ…… |
◆ ◆ ◆
(おい、あの狭い場所なら挟み撃ちに |
(そうですねぇ……じゃあ、俺たちは |
(よし……オレがヤツらに奇襲して、こっちに気が |
(……りょーかい、だ……) |
(……はいは~い……♪) |
(こそこそ……)
むむむ……? |
ゼクセル、何か? |
いやぁ……実に愉快な修行ですな! |
わからない人だー…… |
いつもの事だ……もはや気にしていないが |
なに、そろそろ魔物が出そうな気配が |
第六感だなんて、そんな…… |
GRRRRRR……
まぁ、本当に来たわね…… |
修行の成果……なわけないわよね? |
ハッハッハ!いざ、参る! |
◆ ◆ ◆
オラオラオラー!! |
バ……なんとか!? |
もうちょっと頑張れ!覚えろ!覚えてくれっ! |
むむ、先ほどから我々をつけていたのは君だね? |
なんだ、バレてたのかよ……コソコソして損したぜ! |
それで、何の用事? |
もちろん、お前らを倒して泣き姫の情報をいただく |
泣き姫の情報? |
何のことやら…… |
そうはいかねぇぜ……へへへ |
(ちっ、あいつら何やってる……!? |
(しーーーーーーーーん)
えぇい、とにかく今度はオレ様が勝つ! |
◆ ◆ ◆
ちっくしょおおおおっ!! |
あいつら? |
(スッ……)
遅くなりました、バリゾーさん |
こっぴどくやられちゃいましたねぇ? |
くそっ!! |
……ぶっ! |
ぶっはっはっはっは!! |
私らがトロいせいで負けちまった、ですって…… |
はぁ!? |
俺たちはアンタが無様にやられるのを見たかったんで |
腕っ節はまあまあだけど、頭は大したことない男 |
はっはっはっはっは……あばよ! |
ばいば~い♪ |
(ぞろぞろ……)
おい、お前ら! |
(しーん……)
な、なんなんだよ、こりゃあ……!? |
まぁ自業自得じゃない? |
う、うるせぇーな、別にどうってことねぇ!! |
どうせ力づくで無理やり子分にしたんでしょ? |
なるほど、こっぴどく仲間に裏切られた様子だ…… |
仲間に裏切られると言うのは、何より辛いことだ…… |
む、レオノーラのトラウマが甦っているようだ |
何度も裏切られたとか辛いとか言うな! |
裏切られたのは仲間じゃないから |
はぁ? |
まだ分かりませんか |
仲間だったら裏切りません |
あの、バリゾーさん |
けっ……オレは裏切られたんじゃねぇ! |
ほんとうに……そう、なの? |
クッ……次はもっと強くなって相手をしてやる! |
(ダッ……)
やれやれ…… |
哀れな男ですなぁ……だが我々は善き仲間に恵まれた |
そうだね |
少々トラブルもあったが、今日も良い修行になった! |
トラブルか……ハハ |
そろそろお開きの時間ね、お疲れ様♪ |
次も……出来るだけ長く時間を作って参加する |
うん…… |