第一章 １話：アルジェとおさんぽ
～広場～
 | アルジェちゃん、街はどう？ |
 | ……おなか……すいた…… |
| え？お腹がすいたの？ |
| アルジェ……森に、行く |
| えっ、森に？ |
| へへ…… |
（とてとて……）
 | あっ……急に走り出して行ったわよ！？ |
 | あ、ぶつかるよー…… |
 | あうっ……！？ |
| ふぁ……！？ |
| 男の人の方が、突き飛ばされちゃったわ…… |
| す、すみません……大丈夫ですか？ |
| い、いえ、あの、ぼ、僕は大丈夫…… |
| うん…… |
 | あれ？どーしたの、ロクス兄ぃー？ |
| あっ、うん、僕は大丈夫だよ、ティグ…… |
| そ、それでは…… |
| まったく、またボーッとして歩いてたんでしょー…… |
| ごめん……ハハ |
 | 急に走っちゃダメだよ、アルジェ？ |
| うん…… |
| アルジェちゃん、森に行きたいって言ってました…… |
| どうして森に？ |
| ……おなか……すいた…… |
| 仕方ないわね…… |
～森へ続く道～
| それにしてもこの子ってば、なんで森に行きたいのかしら |
| 森に好きな食べ物があるとか、では……？ |
| 森……スキ |
| なんかキュンときた…… |
| フフフ |
| もうすぐ森ね、敵はそんなに強くないと思うけど |
◆ ◆ ◆
| 街の近くだし、敵もそれほど出ないわね |
| ぬるすぎて、死にそう…… |
| はいはい、ほら森が見えてきたわよ |
| 森……（きょろきょろ） |
| ホラ、森は目の前よ……ちょっと大丈夫？ |
| おなか……ぺこきゅう…… |
| 何を食べたいんでしょうか…… |
| ……（ぐうぅ） |
| ぴこーん…… |
| アルジェは、下がっててね |
| うん…… |
◆ ◆ ◆
| みんな、大丈夫？ |
| 肩慣らしには丁度よかったかしら？ |
| ぬるい、ぬるい…… |
| まぁまぁ、戦えないアルジェちゃんもいるんだし |
| ……（きゅっ） |
| はうぅ！？ |
| 懐かれてる…… |
| 妹が出来たみたいで、うれしいかも……♪ |
| 甘やかすのはダメですわよ、お姉ちゃん？ |
| ……おねえ、ちゃん？ |
| はうぅ！これは無理です！ |