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第五章 1話:アルジェ失踪

アルジェ……

いったいあのアルジェという少女は、何者なの……?

さぁ?
私も知りたいぐらいね

貴女がアルジェを追うというのなら、
我々も手伝ってもいいのだけど?

……どうせ、ただではないんでしょう?

話が早くて助かるわ、フフフ

差し当たり「泣き姫」に関する情報について共有して
もらえれば、それで十分よ

私が知っていることなんて、多くはないけど

そうかしら?

私の聞いているDDの噂が本当なら、色々と興味深い
話を知っていると思うのだけど……?

DDの噂、ね……その話の方が、興味深いかも
検討するわ

ふふ……よろしくね、子猫ちゃん?

 

◆ ◆ ◆

 

アルちゃーん!

アルジェー!

……返事がないわね

アルジェちゃん、走るの速すぎですよー!

走る音も、草をかき分ける音もしないね……

どこかに隠れてるんじゃないかしら……

DDさんと、何か関係があるんでしょうか?

DDが来てから、おかしかった

そういえば、アルジェがおびえ始めたときから
DDが暴れ出したみたいに見えたわね……

アルジェとDDに何か関係あり……?

分からないけど、今はそんな事を気にしてる場合
じゃないわね!

はい、アルちゃんが魔物に襲われているかもしれません
早く探しましょう!

 

◆ ◆ ◆

 

やっぱり、魔物がまだ残ってましたね……

戦えないアルジェが心配だ

そうね、うまく逃げてくれていたら良いけど……

まさか、もう魔物に襲われてたり……

そんな!!

 

◆ ◆ ◆

 

アルちゃんが魔物に襲われていたら……
ど、どうしましょう……!?

戦えないから、すぐに逃げてると思う

中途半端に戦えると、つい戦ってしまうよね……
それで負けちゃうんだ……

そうですよー!
戦わずに逃げるっていうのも大事ですよね!

そうですね……きっと逃げてますよね!

できるだけ魔物は倒していこー……
その方が、アルジェも逃げやすくなる……

 

◆ ◆ ◆

 

う~ん……
アルジェちゃん、いませんねぇ?

先にホームに帰ってるかも

アルちゃんは物覚えが良いから、
そうかもしれないですね!

アルジェの身の安全を確認するためにも、
魔物を狩りつつ、ホームの様子を見に戻りましょ!

 

◆ ◆ ◆

 

ずっと気になってた事を
言っちゃうけどー……

私達、冒険者は、戦ってやられても、
本当に死ぬわけじゃないでしょ……?

…………

アルジェは……どうなんだろ?

アルジェを助ける事だけ考えよう

【主人公】の言う通りよ、マルタ

そうだね……ゴメン……

………………

大丈夫、みんなでアルジェを助けよう

……はい……!
すみません、暗くしちゃいましたね、私……

とりあえず、襲ってくる魔物に八つ当たりですよー!

 

◆ ◆ ◆

 

そろそろ、街が近いですね

アルジェ、帰ってきてるかな

帰ってきてくれてたら、嬉しいんですが……

 

◆ ◆ ◆

 

もう、街のすぐ近くだけど……

アルジェー!

……返事、聞こえませんね

あの子、声が小さいから聞き逃したんじゃ……

やっぱり、途中で行き違ったんじゃ……

もう街は目の前だし、いちどホームに戻りましょ?

 

◆ ◆ ◆

 

今のが最後の敵っぽいですね!

ええ、早くホームに戻りましょ!

アルちゃんが、ホームに帰っていますように……!

 

~ホーム~

 

アルジェー!

(……………………)

ああ……
だめです、いません……

困ったわね……

また戻って探さないと!

闇雲に動いてもムダかも……

そうよ、【主人公】の言うとおりね
このままじゃ、時間だけが過ぎちゃうわ

す、すみません……少し気が動転してました

まずは街でアルジェを知ってる人に
声をかけてみる……

そうね、その方が情報の信憑性が高そうだし……

アルちゃん……

いったいどこにいるの……?

 

~薄暗い何処か~

 

……アノ人は……イヤ……

ワタシが……キエル……

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